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2008.12.25 (Thu)

ハッピーエンド

10月14日のブログでちらっとご紹介致しました、
高槻市・H様のお宅のウォールフェンスをご紹介します。

新築時にウリンデッキをご注文いただき、
少しずつお庭の構想
練っておられ、
今年の2月にウォールフェンスのお問い合わせを頂きました。
それから8ヶ月、
打ち合わせの長文メールを繰り返し、
10月にようやく最終仕様が決定、施工完了致しました。

まあ、元はといえば、
2、3月に私が超多忙で、
メールのお返事が遅れがちだったことが、
時間がかかったそもそもの原因です。

Hさま、スミマセン。

当初は縦格子フェンスで話がすすんでおりましたが、
途中から話が90度転回し、
横格子となりました。
私も一度やってみたいデザインでしたし、
構造が単純化する分、予算も下がります。

現場はこんな感じです。

01_20081225182728.jpg

となりからの視線を遮るというより、
こちらからの眺めをよりよくしたいというご意向です。

右側のカーポートをまるまる隠してしまいたいとのことですが、
地面から3mをゆうに超えます。
しかも地中には溝が埋まっており基礎工事ができません。


ちょっとこわいなあ。

木製屋外施設の強度というのは、
きちんと強度計算をすると、
かなり大げさな構造となります。
材種によっても異なりますし、
同じ材種でもその部位によっても異なりますので、
実際は経験に基づき、「まず問題なてだろう」という点で仕様を決めます。

いくらお客様のご要望に従ったとしても、
「倒れた時の責任はもてませんよ」と言いながら施工するわけにはいきませんので、
ギリギリの妥協点で折り合いをつけました。
「ウリンデッキの巻」でも言いましたが、
施主さまは合理的な考え方ができる方で、
しっかり信念をもってご説明すれば理解していただける方です。


で、できあがりました。


02_20081225185619.jpg

柱はウリン、横桟はレッドシダーです。
着色するとメンテナンス塗装が大変なので、
クリアの木材保護塗料で塗装しており、
経年変化によってシルバーグレーになることを前提としています。


04_20081225191534.jpg

隣地側から見たところです。
表かせはわかりませんが、
いちばんてっぺんは同じ厚みの笠木となっており、
腐りやすい柱頭部を保護しています。
といっても柱はウリンなので、そうそう傷みはしませんが。


高さは擁壁から2.1m、地面からだと3.1mになりました。
擁壁がかなり重厚なので、アンカーボルトがしっかり効いており、
まず問題ありません。

ただ、この擁壁、部分的に厚みが違ういびつな形をしており、
大工さんがドリルで穴をあけていると、

「うわっ!」

という声とともに、
穴が隣にまで貫通してしまいました。

隣から見てみると、
穴が貫通したというより、
振動でわずかに残っていたコンクリートがはがれてしまったという感じです。

青ざめました。

この擁壁、中心が境界になっているのですが、
おとなりさんのご好意により、フェンス施工のお許しをいただいております。
材料搬入や施工の際に、ガレージに入らせていただくお許しもいただきました。

どう取り繕うことも出来ません。
こういうときはごまかさず、正直に誤るのが一番です。
とりあえず大工さんに剥がれた部分をセメントで補修させ、
お隣さんが帰宅されたときに平謝りしました。

「ああ、いいですよ。」

快くお許しくださいました。
幸いにも荷物を置いていらっしゃる後ろ側にあたり、
あまり目立たないところでした。

03_20081225191340.jpg


やっぱり、正直が一番!


そんなこんなで仕上がりをHさまと確認。
しかし、浮かない表情のHさま。


「思ったより存在感がない・・・。」


存在感・・・・。

言われてみれば、確かに向こう側がけっこう見えてしまいます。
フェンスの高さや風の透過率、重量などを考慮して、
お互いに合意し、提出した図面通りの仕上がりです。

しかし、施主さまに喜んでいただけていない・・・。

釈然としないながらも帰社。
翌日、少し残った分を施工しました。

その夜、Hさまよりメールがありました。

内容は、
やはり納得いかないので改善したいという旨。

ただ、
「図面からの私の想像力が足りず・・・」
と、恐縮されています。

図面だけで想像するのは難しいです。
いくら正確な図面でも、実際に出来てみないとわからないことなんてしょっちゅうあります。
私も、やはり最後には喜んでいただきたいので、
出来る限りのことはします。
結局、横桟を追加してピッチを狭くすることになりました。

ただ、
指示通りに働いてもらった大工さんには何の落ち度もないので、
最低限の大工費用だけはいただくことになりました。
受注の際に出来る限り予算を切り詰めましたので、
そこまでサービスできる余裕がのこっていませんでしたので・・・。


最終的に、こんな風になりました。

05_20081225193704.jpg

施工後1ヶ月半が経過しています。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、
かなり改善されており、
Hさまにもご納得いただけました。

06_20081225193949.jpg

レストランなどでたまに目にするタイプのフェンスですが、
一般の住宅で、これだけの大きさのルーバーフェンスはなかなかないと思います。
ウリンのタンニン成分の溶出で、
レッドシダーや擁壁にしみがつかないか心配していましたが、
全くもんだいありませんでした。


目先の利益は少し減りましたが、
お客様の満足を得ることができ、
私もモヤモヤが残らず、お互いにハッピーエンドで終われました。

Hさま、本当にいろいろとありがとうございました。
今後もお庭づくり、がんばってください。



お客様に満足していただくことが一番大事だと、
キレイゴトではなく、本気で思えた現場でした。



テーマ : お仕事日記☆ - ジャンル : 就職・お仕事

19:48  |  ウォールフェンス  |  トラックバック(0)  |  コメント(8)
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