2013.02.21 (Thu)
セランガンバツのベンチ

7年前に、大阪のとある大学のキャンパスに設置されたベンチ。
木材はセランガンバツです。
工期目前でゼネコンさまより依頼をうけ、
仕様に基づき木部を加工、納品致しました。
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躯体はコールテン鋼という、
錆びることにより表面皮膜が形成され、
内部が侵食されないという特殊な鋼材です。
コールテン鋼のプレートをセランガンバツでサンドし、
ボルトで固定するという構造です。

実は納品後、ゼネコンさまから呼び出されました。
穴がずれており、左右の座板が段違いになっているとのこと。
ボルトで挟み込んでいるだけなので、
調整しながらボルトを締め込まないと、
木材、鉄板それぞれのボルト穴の『遊び』の加減で、
段差が生じてしまいます。
ところが現場で確認してみると、
明らかに木部の穴の位置がずれていました。
こういう厚みのある木材に貫通穴を開ける際には、
木目に沿ってキリが流されてしまうことがあるので、
両側から穴を開けるか、
最低でも鉄板側からアを開け、
接合部分でずれないようにするのが当然なのですが、
この時の職人は表側からいっきに穴あけをしていました。

ゼネコンさまの取り付け職人さんが待っている中、
大急ぎで穴を開け直し、元の穴に埋め木をすることでご了承頂きました。
みなさんも、厚み20センチもある木材にむ穴を開ける時は十分気をつけて下さい。
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