2013.07.12 (Fri)
枚方市K邸ウリンデッキ

枚方市K邸ウリンデッキの施工例紹介です。
【More・・・】

6年程前にウッドデッキ付きで新築をご購入されましたが、
既に腐朽が進み、踏み抜いてしまうような箇所もあります。

現物を見ることなくこのような情報だけで、
木材はSPFであると察しがつきます。

この部分は境界側の束柱がこけてしまっていて、
床板がひしゃげて斜め貼りのようになってしまっています。

南東部境界はこのように私道の階段となっており、
日当たりバツグンです。
湿気云々は関係なく、SPFはエクステリアで使用できる木材ではありません。
また、日当たりバツグンということで、

この部分は雑草が生えやすく、

デッキ床下まで草むらになってしまっています。

床板の目地から草が顔を出すほどです。
少し前の記事で、
デッキ下の防草対策は基本的に必要ないと述べ、
ただし例外もあると書いたのは、このような特殊な立地条件があるからです。
ということで、
ウッドデッキの改修に加え、
防草対策も同時にすることとなりました。

ビスで床板を固定していましたが、
解体は工具いらずで、床板を持ち上げるだけで簡単に解体できました。
施工後6年の状態です。

壁には朽ちた床板のかすがこびりついていました。
当社施工では基本的に壁から若干のクリアランスを設けて床板を貼っています。
クリアランスがなければ、
壁を伝った雨水が溜まってしまい、
ウッドデッキにとっても、建築にとっても良いことではありません。

日当たりの良すぎるこの面だけ防草対策をします。

草刈りをして防草シートを敷き、
砕石を撒きます。

画像ではわかりにくいかもしれませんが、
今回の砕石は非常に綺麗なものでした。
資材込みで職人に任せたのですが、
特別な注文をしなくてもこのような気遣いをしてくれます。

いちおうこの範囲で防草対策を承っていたのですが、

余分に段取りしていた資材をフル活用し、
境界面はすべて対処させて頂きました。

ちなみに、
束石だけは既存デッキのものを使用しました。
このような場合、既存基礎に合わせて設計すると、
余計にに部材や手間が増えることが多いのですが、
今回は一部束石の場所を移動しましたが、
いい具合の配置だったので、そのまま利用しました。
水平もほぼ合っており、基礎に関しては優秀な施工でした。
では、プロローグが長かったですが、
改修されたウッドデッキを御覧ください。

ウリンデッキに生まれ変わりました。

床板の貼り方向が変わりました。
床板の規格寸法を無駄なく利用し、コストダウンするためです。

2700mmの規格がちょうど収まりました。
できるだけフェンスとの隙間が空かないよう、
木口カットは最小限に抑えています。
木口割れしている部分を切り落とすことが多いのですが、
結局木口から乾燥が進み割れていくので、
それなら少しでも広くとっておいたほうが今回はお客様のためになります。

植栽は前回のデッキをくりぬいて、
施主さま自ら植えられたそうです。
日除けと目隠しを兼ねられるいい配置にされています。

床板と構造の効率のよい寸法で植栽枡としました。

左の壁面を床貼り出しの基本とし、
境界フェンス側で半端分を製材しています。

フェンスの柱部分を切欠き、
出来る限りデッキとフェンスの間の隙間を小さくしています。
建築とフェンスは平行ではなかったので、
現場で寸法をとり、斜めに製材しています。
切り欠き部分は強度が落ちますので、
裏桟で補強しています。

赤い石、砕石、ウリンデッキと三色に分かれています。
昔「王将」とかいう三色アイスがあったような・・・。

この部分の床板の反りを小さくする意味でも、
床板の貼り方向はこの方が良かったのです。

床板の継ぎ目をずらした『りゃんこ貼り』で、
強度をより高く保っています。

デッキ下は歩くこともないので、
防草シートも標準以上の耐久性を示してくれるでしょう。

ステップは標準で床板2枚分の踏面としていますが、
段差が大きめの時は3枚仕様にしています。

アルミフェンスも植木も、
ウッドデッキをキャンバスに影の芸術を見せてくれます。

普段はまったく気にならないのですが、
ウッドデッキの撮影をしていると、
フロアーに写った手摺や植木の陰に目を奪われます。
寝屋川に転居して初めての夏を迎えた昨年、
ここのご近所のプールに2度出かけたのですが、
駐車場が満車でいずれもプールに入れませんでした。
そのお話をすると、
「うちの前に停めていいですよ。」
と、ありがたいお言葉をいただきました。
Kさま、
そろそろお願いしなければならない時期になりましたね。
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
| HOME |