2013.07.30 (Tue)
束石
土の地面にウッドデッキを施工する場合、
束石を基礎として使用します。

【More・・・】
目的は主に下記の2点です。■デッキの束を土から離すため。
■束の接地面積を広くし、地面への沈み込みを防ぐため。

このように、角材がすっぽり収まり、強度がありそうな束石もあります。
しかし、これはウッドデッキには不向きです。
穴に水が溜まって束が腐りやすくなりますし、
束石の設置にかなりの寸法精度が要求されます。
実際に寸法通りに置くのはプロでも至難の業です。

通称「羽子板付き束石」です。
これも設置にかなりの寸法精度が要求されるので使い勝手が悪いですね。
ただし、
斜面での施工や少々高床のデッキ、
また、濡縁のように出幅が小さいなど、
安定感の悪いデッキには使用することもあります。
というわけで、
ウッドデッキの束石としては上面がフラットなものがベストと考えています。
台形状で底面積より上の面積が小さくなっているものもありますが、
それも束の位置がずれると目立ちやすく、
また、和風のイメージになります。
当社の施工ではだいたい200mm×200mm×100mmというサイズを使用しています。
上記の目的の他、バランスよく見える寸法でもあります。
規格としては少数派で、以前はあまり市販されていなかったのですが、
最近はホームセンターでも見かけるようになりました。

市販品の中ではおすすめのものです。
ただ、当社で仕様している束石とは赴きが違います。

どこが違うかというと、表面の仕上がりです。

これが市販品です。
ブロック塀用のブロックと同じ感じですね。

こちらが当社で使用しているものです。
土間コンクリートのように表面が滑らかです。
これは、「手打ち」といい、
数個分の鉄の型枠に人力でコンクリートを流しこみ、
空気が入らないように振動させて製造されているためです。
これは見た目が上質である以外にも、
水が流れやすいという利点もあります。

前も滑らか。

左も滑らか。

右も滑らか。

後ろも・・・・・、いや、違いますね。
この面が上になって製造されています。
他の面は鉄板の型枠に添っているため滑らかなのですが、
上面は空気に触れて自然乾燥で仕上がっています。
現場施工の際は、この面を建物側やデッキの内側など、
人目につかない方向になるよう設置しています。
ほとんど着目されることのない束石ですが、
品質へのこだわりはこんなところへも向けられています。
すごいでしょ?
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
| HOME |