2014.09.22 (Mon)
豊中市Y邸ウォールフェンス

豊中市Y邸ウォールフェンスをご紹介致します。
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マンション1階専用庭の目隠しフェンスです。
一般道からの目隠しをしたいが、
あまり暗くなって欲しくないというご要望を両立させなくてはなりません。

こういう場所なので基礎を作って柱を立てるということができません。
既存メッシュフェンスの柱を利用するしかありません。

しかし、角の柱は45°の角度がついています。
これはちょっと難題です。

既存アルミ支柱を傷つけないように固定する方法を熟考した結果、

メッシュを取付けているボルトを利用することにしました。

H1700mm×L6040mm、
木材はレッドシダーの節なし材です。

柱のピッチ幅をに合わせ、上下2分割したパネル構造としております。

パネル間には5mmのクリアランスを設けております。

柱ピッチが広いので、
真ん中に裏桟を入れて反りを抑えています。
柱間隔が1800mm以上なのでかなり広めなのですが、
新たに柱を立てることができないため、苦肉の策です。
マンションを背にして平行に立つので、
風圧は受けにくく、ます゜問題ないでしょう。

下半分は幅広の板で目隠し優先。

上半分は細い材を多様し、
隙間が多く陽が差し込みやすくなっています。
風の透過率が高く、強度面への配慮も兼ねています。

角の部分は柱を台形に製材し、
下の部分と同じ取り付け方法になっています。
実測時にかなり神経を使いましたが、
実際に施工するまで、フェンスがまっすぐに仕上がるか心配でした。

端部のクリアランスも一定に仕上がりました。

レッドシダーの節なし材は屋外で使用するのがもったいないほど美しいです。
コスト的に厳しかったのですが、
たまたま安価な在庫があったため使用できました。
耐朽性についても、
フェンスの場合は水が滞留しにくいですし、
このような現場状況で土とも離れているため問題ありません。
一般道から見てみると、中の様子は全くわかりませんでした。
目の前の隙間から外を覗くのと、
遠くの隙間を介して中を垣間見るのとでは、
全く見え方が違います。
高低差も考慮すると、
板の厚みも目隠しに貢献することになります。
加えて、
フェンス自体に目が行くので、
思った以上に外から中は見えないものです。
中から動画を撮影しました。
目隠し具合をご確認いただけます。
実際に肉眼で見るより視界が狭くわかりにくいことはあっても、
十分目隠しになっていることはお察し頂けるのではないでしょうか?

「思ったほど暗くならないで良かった。」
と言って頂きほっとしました。
実際に完成してみないとわからないものですから、
こう言って頂いてはじめて安心します。
最後にバーチャルショールームです。
予算がかなり厳しいところを何とか範囲内に納めさせていただいたのですが、
施工当日に材料搬入を手伝っていただくなど気を遣っていただきました。
やみくもに値引きを言われると、
『こちらの仕事にそれだけの価値しか見出していただけないのか』
と残念な気持ちになりますが、
予算の上限は決まっているが、
『無理を言っている分、協力できることは惜しまない。』
という施主さまの姿勢は非常に嬉しく、
そういうお気持ちを感じ取れただけでも、
良い人に巡り会えたという気持ちになることが出来ます。
ありがとうございました。
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