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2014.11.21 (Fri)

寝屋川市J邸カーポートデッキ

DSC03235.jpg

寝屋川市J邸カーポートデッキのご紹介です。

満を持しての登場です。

お茶とお菓子をご用意の上御覧ください。



【More・・・】





一つの物件ではダントツ一位の登場回数です。

施工に至るまでにいろんなことがありました。

一から書き出すときりがありません。



SANY9057.jpg

あんなこと

や、

こんなこと

や、

そんなこと

がありました。



とにかく、

残材処分的なカーポートデッキを新工法のサンプルと称して施工し、

そのまた残材を完成後2年以上も放置し、

施工ミスによる雨漏りの対処を要請すると逆ギレし、

撤去を要請すると、その撤去材の売り先が見つかるまで待てという、

とんでもない悪徳業者の被害にあわれたお客様のために、

そんなことがあったからこそ中川木材産業のカーポートデッキに出会えたとポジティブに考えていただくことと、

赤字覚悟という白々しい嘘は言いませんが、

経費と、思いっきり自慢できる施工例が残ればいいという想いのために、

条件の中で考えうる最高のカーポートデッキに仕上げました。



DSC03304.jpg

車2台分の間口です。

敷地の形状にあわせて変形しています。



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ポイントのひとつは鉄骨をデザインとして生かす仕様です。

ずっと構想として頭の中にあったのですが、

実現させる機会に恵まれませんでした。



デザインだけではありません。

桁を隠す鼻隠しの木材と手間のコストダウンになります。



DSC03315.jpg

角を落としました。

私には珍しく、デザインだけで鉄工所にわがままを言いました。


ほんのちょっとの事ですが、

境界ラインと平行に仕上げる単純さとは一線を画しました。



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最大の特徴は手摺です。

スチールのフラットバーを立ち上げ、横板を固定しています。



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外から見ると横板のラインが通っていますが、

中から見ると、柱のフラットバーで区切りがつき、

少し趣きが変わります。



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水平にもフラットバーを通しています。

横板を内側からビス止めしているので、

衝突して横板ごと落下しないようにという安全対策にもなっていますが、

本当の理由は他にあります。



DSC03268.jpg

実は、横板のみならず、その取付け金物も取り外せるようになっています。



DSC03269.jpg

たとえばお子さまが大きくなって落下の心配が少なくなった時、

横板を金物ごと取り外せばフラットバーのみのよりシンプルな手摺へと変身させることができます。



もしくは逆に、

目隠し機能を持たせたい場合にポリカ平板を取り付けるといったことも可能です。



DSC03290.jpg

このように、

ボルト穴を利用して竿掛けを取り付けることも出来ます。



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竿掛けは折りたたみ式で、

たたむと柱の内側にすっぽり納まります。



実はこれ、

前のデッキに取り付けていたものを再利用しています。

この違和感の無さには我ながら満足です。




DSC03267.jpg

このカーポートデッキを実現する上での最重要課題はコストダウンでした。



施主さまに無理な値引きを言われたわけではありません。

前のカーポートデッキの工事費とその撤去費で無駄にされた分を、

出来る限り挽回したかったという私の想いによります。



その有効手段のひとつは、いかに現場での大工手間を少なくするかです。

今回は現場での大工仕事は一日、床板貼りだけと考え、

この手摺は私が他の工程の現場管理がてら横板を取付けるということでコストダウンしています。



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角の部分はあえて板の間にクリアランスを設けています。

板の反りが生じた場合にもズレが目立ちません。



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そしてその横にはルーバーを配置しました。



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「隣地境界よりウッドデッキを1mほどバックさせて欲しい。」

というご要望がありました。

おとなりのお庭を見下ろす形になるのは避けたいという施主さまの心配りです。



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ただバックさせるだけでは脳がない。

かといって凝ったことをして予算をかける訳にはいかない。

また、そのままでは屋根裏が丸見えで不格好。


ということで、パーゴラ風に仕上げました。



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リビングへとつながる部分は踊り場的に。



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当初は予算の問題から、

この部分は後々キットデッキを施工していただくという予定でした。


しかし、

ここまでくると最後まで統一感を持って仕上げたいという想いが強くなり、

ご提案させていただいたところ、OKを頂きました。



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以前より高低差も小さく、カーポートデッキへのアクセスが楽になります。



DSC03275.jpg

地味ですが、ステップもデッキ本体同様、鼻隠しなし、

正確には床板の下に蹴込みを入れる仕様とし、統一感を出しています。



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遅ればせながら、木材はウリンです。

前回はSPFでしたので、品質は雲泥の差です。



DSC03266.jpg

在庫数を調整したいリブ材を使用しコストダウンをはかりました。


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輸入後かなりの年月が経過していますが、

この頃のほうが木材の品質は良かったんです。



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ご覧のようにかなり日焼けした板も使用させていただきました。

一年後には差が目立たなくなりますが、

この状態でもいい表情をあらわしています。



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そして、以前にもご紹介致しました玄関側へ。



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以前はこのようにデッキと階段が別々でしたが、




DSC03237.jpg

階段をデッキとつなげ、

和室からそのままカーポートデッキに渡れるようになりました。



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玄関前からもアクセスできます。

アプローチ部分は階段のスペースが空き、

自転車やベビーカーも運びやすくなりました。



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最初は手すりなしで提案していました。

が、実は規格外商品でなんとか作れないかと考えていて、

コストをかけず、カーポートデッキのデザインと一貫性のあるものが出来ました。



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階段部分はななめの手摺にすると加工手間がかかるので、

このような千本格子風パーテーションにしました。

これもデザインの一貫性と機能を両立させるよう考えました。



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階段は有効幅を最大限にできるようストリップ式にしました。



DSC03348.jpg

そして、撤去したメッシュフェンスの跡をまとめるため、

イペの幅広材で笠木としました。

ちょっとしたベンチになのます。


詳しくはこちら



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屋根はいつもの角波GL鋼板です。

鉄骨と同じくホワイトで、カーポートが明るくなります。



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水勾配の関係で鉄骨より下がってくる部分も板金で美しくまとめています。


さすが、餅は餅屋!

屋根は板金屋に任せるのがイチバン!



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センサーライトもついています。

これも再利用です。



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前は色違いの樋を乱暴につないでいましたが、

修復し新たな樋をつなげました。



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ちょうどフロアレベルにあった電気メーターを移動しました。

これでカーポートデッキがすっきりおさまり、かつ、

検針の人がデッキ上まで上がってくるということもなくなりました。



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以前はあまりにも揺れが大きく、

私でさえ恐る恐る歩いていましたが、

これで安心して洗濯物を干していただけます。



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これでようやく『家』が完成しました。

今までで最も苦労した物件ですが、

胸を張って自慢できる最高のカーポートデッキが完成致しました。




施主さまご夫婦は本当に人のよい方々で、

本当のカーポートデッキを味わっていただきたいという一心で、

迷った時はいつも、Jさまに喜んでいただける道を選択しました。



本当に必要な人のために、

当社にしかできないものをお届けすることができ、

幸せな気分でいっぱいです。



ありがとうございました。



タグ : 大阪府カーポートデッキウリンステップフェンス濡れ縁ウッドデッキ施主さまのコメント目隠しフェンス

21:32  |  カーポートデッキ  |  コメント(2)

Comment

お久しぶりです。
この度は本当に何から何まで本当にありがとうございました。
こちらの勝手な都合で最大限のコストダウン案とわがままな要望に応えて下さり大変感謝しています。
思い返せば3年前の雨漏り修理の依頼の電話から始まり、何度も家まで足を運んで打ち合わせに力を注いで頂きいろいろな提案を見つけて下さったあの頃が懐かしく思います。
それと同時に毎回ワクワクしていました。

そして、遂に不良デッキの解体が始まりその時は心がスッキリと一新しました。
ずっと夫婦の悩みのタネだったデッキだったからです。
工事期間中は冬で外が寒い中の作業でしたが、スムーズに進み毎日帰宅時に進捗
状況を見るのがとても楽しみでした。
そうして私たちの理想のデッキが完成しました。
以前とは違い、フロアに立った時に木の1つ1つに表情がある感じがしました。
トヨキチさんが以前おっしゃってた『本物のデッキ』の質感というのがその時に理解できました。
細かいところまでデザインや使い勝手を考えていただき、妥協をせずに完成させて下さったこの素晴らしいデッキは我が家の自慢の宝物になりました。
完成した日は偶然に私たちの結婚記念日で最高のプレゼントです。

トヨキチさん、本当にありがとうございました。
これからも、どうぞよろしくお願い致します。
J |  2014.12.03(水) 17:01 | URL |  【編集】

Re: タイトルなし

ご無沙汰いたしております。
ちょうど施工開始から一年が経ちましたね。
早くご紹介させていただきたかったのですが、思い入れが強すぎて、
写真の選別と説明文に時間がかかってしまいました。


> この度は本当に何から何まで本当にありがとうございました。
> こちらの勝手な都合で最大限のコストダウン案とわがままな要望に応えて下さり大変感謝しています。


■「私がやらなければ」という使命感に燃えていました。
コストダウンにかこつけて、やりたいことをいろいろご提案させていただきましたが、
全て受け止めていただき感謝致しております。断りづらい状況ではなかったかと、
少し心配しておりました。


> 思い返せば3年前の雨漏り修理の依頼の電話から始まり、何度も家まで足を運んで打ち合わせに力を注いで頂きいろいろな提案を見つけて下さったあの頃が懐かしく思います。
> それと同時に毎回ワクワクしていました。


■最初にお伺いさせていただいた時の写真に、お腹がパンパンの奥様が写っています。
そんな、まだこの世に出てきていなかったりんちゃんが、
「おっちゃん、きょうはトラックは?」
と毎朝話しかけてくれるまでになったのですから、
本当に感慨深いです。


> そして、遂に不良デッキの解体が始まりその時は心がスッキリと一新しました。
> ずっと夫婦の悩みのタネだったデッキだったからです。


■解体がスタートするまでに潰れて事故が起こらないかと心配しておりました。


> 工事期間中は冬で外が寒い中の作業でしたが、スムーズに進み毎日帰宅時に進捗
> 状況を見るのがとても楽しみでした。


■改修工事に向けて計画が進みだしてから私が寝屋川へ転居し、
まめに現場へ訪れることができたこと、また、
幸か不幸か期間中に他の工事があまりなく集中出来たことなど、
ちょっとした運命を感じました。


> そうして私たちの理想のデッキが完成しました。
> 以前とは違い、フロアに立った時に木の1つ1つに表情がある感じがしました。
> トヨキチさんが以前おっしゃってた『本物のデッキ』の質感というのがその時に理解できました。


■本来のカーポートデッキがどれだけ便利でかっこよくて生活のプラスになるものかということを、
絶対に味わっていただこうと思っておりました。


> 細かいところまでデザインや使い勝手を考えていただき、妥協をせずに完成させて下さったこの素晴らしいデッキは我が家の自慢の宝物になりました。
■これほど、「お客様のためになる。」という想いが大きなエネルギーとなった物件はありませんでした。
落差の大きい分だけ、人一倍喜んでいただけると信じておりました。


> 完成した日は偶然に私たちの結婚記念日で最高のプレゼントです。

■そうでしたよね。
その日を狙ったわけだはなく、仕上げが終わったその時にお伺いし、
達成感に感動がプラスされました。
そして、やはり運命的なものを感じずにはいれません。


> トヨキチさん、本当にありがとうございました。
> これからも、どうぞよろしくお願い致します。


■こちらこそありがとうございました。
満足感の大きなお仕事に携われることが出来て感謝いたしております。
今後とも宜しくお願い致します。
トヨキチ |  2014.12.03(水) 18:45 | URL |  【編集】

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