2016.03.19 (Sat)
豊中市K邸ウッドデッキ改修

豊中市K邸ウッドデッキ改修工事をご紹介致します。
【More・・・】

改修前の様子です。
和風庭園に面した濡縁風ウッドデッキ。
材質は高級家具材としても知られているチーク。
施工当初は『ウッドデッキ』たは呼ばれていなかったはずです。
なぜなら、
50年前に作られたものなのです!
ビックリです。
いくら軒下になっている部分が多いと言っても、
50年はすご過ぎます。

ちょうど雨上がりだったので、
ボーダーラインが良くわかりますね。

軒から外れた部分はご覧のとおり。
苔が生えていたり、
木口が火休している部分もちらほら。

軒下部分はまだ行けそうです。
施工当初は小端立て(長方形の床板の断面を立てる貼り方)で施工されていたものを、
板の隙間が大きすぎて歩きにくいということで、
床板を半割にして間を埋めたそうです。

微妙に庭側へ勾配がついています。
意図的なものか、震災の影響かは不明ですが、
水の滞留を軽減し、耐朽性をアップする要因となったのでしょう。

手摺や床下構造は、苔は生えているものの、まだ使えそうです。
床板のみウリンで貼り替えることにしました。

解体してみると、
大引と床板があいじゃくりになっているという手の込んだ構造でした。

小端立て床板で設定されたフロアレベルが、
半割に改修した時点で下がってしまっていたので、
大引の上に下地を乗せてサッシ下に合うようにしました。
これは、新たに貼る床板の、ビスの効きを良くする事にもなります。
真ん中に通っている材は、
床板の反りを抑えるために床板とビス止めする吊り根太、
裏桟ですね。
では、完成です。

施工後2.5ヶ月程経過しており、すでに入りが濃くなっております。

濡縁の雰囲気を残しつつ、
歩き心地や既存構造との強度的なバランスも考慮し、
床板は40mm×90mmというサイズを使用しました。
規格サイズの45mm×90mmを、
反りを修正するため5mm削っております。
50年間頑張った旧デッキへの敬意も踏まえ、
それに見合った最高級リフォームを目指しました。

刃物で削った床板は、
艶めしく光っていますね。

やがてシルバーグレーへと移ろっていきますが、
モザイクのような色の濃淡が感じられるこの時期はいいですね。

フロアレベルはバッチリ!

勾配のお話しをしましたが、
間口方向の中央に向けても下がっていたため、
意図的なものではなく、地盤沈下のようです。
合成ゴムでかさ上げしました。

真ん中が垂れていた笠木もごらんのとおり。

手摺は高圧洗浄し、苔を落としております。

先ほどの吊り根太です。
大引2点どめでは板が反りだすと止めることはできません。

和風庭園、高級感と落ち着きのある建築との間を違和感なくとりもっています。

また50年後に合いましょう。
goggle |
2021.12.11(土) 09:52 | URL |
【編集】
goggle さま
私も実物を目の当たりにするまでは半信半疑でした。
軒下であること、
チーク材であること、
クリアランスの多い濡縁タイプであったことは、
普通のウッドデッキと比較してかなり有利な条件です。
goggleさまのウッドデッキはメンテナンスの賜物で、
goggleさまの努力によって得られた耐用年数ですので、
これこそ自慢されるに値するものですよ。
私も実物を目の当たりにするまでは半信半疑でした。
軒下であること、
チーク材であること、
クリアランスの多い濡縁タイプであったことは、
普通のウッドデッキと比較してかなり有利な条件です。
goggleさまのウッドデッキはメンテナンスの賜物で、
goggleさまの努力によって得られた耐用年数ですので、
これこそ自慢されるに値するものですよ。
トヨキチ |
2021.12.13(月) 13:27 | URL |
【編集】
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もう凄すぎです。
20数年ぐらいで自慢気にはなれないです。
畏れ入ります。
木材の違いはあるとは理解しますが、チーク材とはここまで凄いものなのですね。ウッドデッキ材にチークを使える方はなかなかいらっしゃらないとは思いつつ、この現実の凄さに圧倒されます。
きっとお家も素晴らしいのだと拝察いたします。
実にインパクト大でした。