2016.10.29 (Sat)
京都市左京区G邸ウリンデッキ2年10ヶ月経過

比叡山での打ち合わせ前に、
京都市左京区G邸ウリンデッキの経過確認に行きました。
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ご覧の通りすっかりシルバーグレーですが、
問題点は見つかりませんでした。

床板の干割れ、ささくれも思いのほか少なかったです。
在庫期間の長い材だったので、
表面的な汚れや日焼けはあっても、
乾燥状態がよかったのかもしれません。

笠木のトメ部分。
施工時にはピッタリ合っていても、
横幅方向がやせると角度がきつくなり、
鈍角(手前)側に隙間ができます。

こればかりは防ぎようがありませんが、
このようになることを念頭において施工しておくと、
スキができるだけ小さくなるような判断が施工時にできます。

やはりこのデッキのメインは『サンタフェフェンス』。

柱のグラつき、板の割れなど見当たりません。
上下の桟が痩せて少々ガタツキが発生していますが、想定内です。
それも考慮して、施工時には叩き込むぐらい硬く制作していました。

施主様からは、直線的なものが嫌いなので、
丸棒のようなものでできないかというお題を頂いておりました。

丸棒を一から制作するのはとんでもない費用がかかりますので、
曲線をデザインに取り込むことを考え、
昔、レッドシダーで施工したものを思い出し、
新たに考えました。

デザインのコンセプトは、
・建築、風景との親和性があるもの。
・円柱形の手摺子を思わせるもの。
・切り絵のように、そのものでも空白でもでざいんが成立するもの。
・NCルーター(自動加工機)で加工できるもの。
・規格寸法材から無駄なく制作できるもの。
というものでした。

必然性のないデザインに関してはセンスがあるとは自分では思っていません。
こういう突飛なデザインも好みが分かれるところですが、
結果的に良いものになったのではないかと自己満足しています。

階段も問題ありません。

安心して降りることができます。
そしてなんと、

安心してのぼることもできます。

河原へ降りる階段も。

ホタルが舞うそうです。
うらやましい。

当時植えられたあじさいや他の植栽もしっかり育ち、
カエデもすっかり根付いています。

シンプルな洋館に表情を与えられたのではないでしょうか?

見上げれば空。

見下ろせば川。

向こうの山も。

そばにも緑。

贅沢な時間が過ごせますね。

お宿にすれば儲かるのに・・・
などと野暮なことは考えてはいけません。
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