2018.05.29 (Tue)
堺市南区N邸大和塀

堺市南区N邸大和塀をご紹介します。
1年前の施工です。
【More・・・】

浴室前の坪庭という感じのスペース。
目隠しとなっていた竹垣が倒壊してしまいました。

ブロックに根太を直に固定し、
根太にほぞで柱を立てるという、
昔ながらの板塀工法です。

これは建築の工法ですが、
屋外では足元に水が溜まって腐りやすい。
これで何十年ともったのは、
コの字型で安定していることと、
両端を建築に固定していることが要因だと思います。
10年ももてばいいので、できるだけローコストで目隠しフェンスを、
とのご要望です。

撤去完了。
ブロックも撤去して柱を埋めたいところですが、
コストを抑えるために残しておきます。

ガタガタの天端はモルタルを塗って整えました。
植え込みと建築の間という『立地なので風圧をあまり受けません。
既存竹垣のように、コの字型で両端を建築壁面に固定すれば、
基礎を埋め込まなくても強度的には大丈夫です。
ブロックへの固定方法は親方と相談し、
強度と耐久性のバランスを考えた工法となりました。

和風建築に合わせて大和塀タイプとしました。

高さはブロック天より1800mm。

木材はウエスタンレッドシダーの節なし材を使用。

お風呂の窓を隠すようにコの字の配置となっており、
両端を壁面に固定することで強度を保持しています。
こういう立地ですので、広角レンズでもなかなか全体が写せません・・・。

大和塀は、
表裏の板をどれだけラップさせるかが、
目隠し度合いに大きな影響を与えますが、
加えて桟の厚みも重要です。

桟が薄いと表裏の板が接近し、
斜めからの視線カット率が高くなりますが、
強度は落ちます。
厚い桟を使用するとその逆ですね。
加えて、
桟の厚みが大きいと、
パレット材を立てたようなイメージになってしまいます。
このバランスが重要です。

横桟はアメリカ製のブラケットで固定。

最下段の桟はブロックとアンカーボルトで固定し、
これが基礎の役目を果たしています。
直に乗せず、クリアランスをとっているところが前回と異なり、
腐朽対策となっています。

板の並びが変化している、この右側部分は門扉です。

実はこの門扉、
数カ月後に開かなくなったと連絡が入りました。
経年変化で木製門扉の立て付けが悪くなることはよくあり、
その恐れがあることは事前にお知らせしています。
木材の経年変化で門扉が歪んだり、
自重で丁番が歪んだり、ひしゃげて(これって方言?)手先側が垂れたり。
たいてい手先側が垂れるので、
戸当り側の柱と門扉の上部が干渉することになるのですが、
現場確認するとその逆。
門扉の直角は狂っていないし、
吊元の柱と門扉のすき間も変わっていません。
なぜか、戸当りの柱の垂直が狂っていました。
壁への固定が銃ぶっbではなかったのかもしれません。
修正して固定した上、
念には念をということで、
門扉の幅を数ミリ削って小さくしました。

すごくいい出来栄えなのに、
うまく撮影できないのが残念・・・。

建築を取り壊すこととなり、
この大和塀は解体され、ご近所さんのところへ移設されることいなったと、
先日ご連絡をいただきました。
いろいろと考えるところが多かった物件ですので、
単に取り壊すのではなく、
生まれ変わる場所を探して頂い、
わざわざご報告まで頂いた施主様に感謝です。
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