2023.09.20 (Wed)
サラササラ階段 ■堺市堺区UR賃貸住宅階段改修■

堺市堺区UR賃貸住宅敷地内の
ウッドデッキ根設置された階段のリフォーム工事です。
土木・仮設資材事業部のお得意先さまからのご依頼です。
【More・・・】

築17年です。
ハードウッド製です。
デッキ本体もちょこちょこ床板が交換されているようですが
今回はこの階段。

一見問題なさそうに見えますが、

ビスの乱れ打ち!
構造が腐ってビスが効かないんです。
ビスを外さなくても床板を持ち上げられます。

床板の裏には腐朽菌がべったり。
木材はセランガンバツと思われますが、
まあ、がんばった方です。
5年で腐朽したこんなデッキやあんなデッキもありますので。

この現場状況なら仕方ないでしょう。

手摺は一体型で後付けだそうです。
これは一旦外して再利用します。

ささら桁はデッキ鼻隠しをくり抜き、
デッキ本体に突き刺さっています。
解体は問題ありませんが、
新設階段はデッキ構造とは独立させておかないと、
来るべきデッキ本体の改修工事の際に
また階段をやり変えなければならなくなります。

床板を剥がしました。
ビスが空回りするところがたくさんあり。

腐朽菌がべったり!
『雪の宿』もこれぐらい砂糖がべったりなら嬉しいんですけど・・・。

ビスが乱打されていた部分は湿気が逃げず
真っ黒でしっとりふわふわ。
まるで『かるかん』のよう。

後付手摺はこんなに角度が狂っています。
これは腐朽も経年変化も関係ありません。

さらに、
新設ささら桁を設置して手摺を復旧しようとすると、
下の柱が基礎につっかえて垂直に立ちません。
柱の立つ位置は
デッキ上も階段下も変わらないので、
もともとの階段と手摺の勾配が違ったということです。
あとづけ制作なのに・・・。
ということで、
柱が垂直に立つまで基礎を削りました。
工場である程度プレカットしていたので
あわよくば午前中で現場完了できるのではないかという
あまい期待は崩れ去り、
薄暗くなるまでかかってしまい、
完成写真は後日撮影してきました。

新設階段はウリン製です。
幅は1500mm

踏面奥行きのはたらき=実質奥行き寸法は320mm
蹴上は160mm
基本仕様は古い階段とほぼ同じです。
これを変えると手摺が使えなくなります。

ウリンは大断面材がありませんので
通しの桁に三角を組み合わせています。
とはいっても、
この三角も現在に流通しているサイズでは作れません。
倉庫で隠し持っていたヘソクリです。
表面には見えませんが、
ビスやウリンで作ったダボを駆使して
大工さんが工場加工しました。
これぞ大工仕事です!

段鼻の下に縦使いしている蹴込板は
床下を隠す化粧板と
最も荷重がかかる段鼻の床板を支える役割を兼ねています。

前述のとおり
手摺は角度を修正して復旧しています。
本当はもっと下の柱を埋めないと垂直にならないのですが、
ささら桁との角度が違いすぎて固定できなくなってしまうので、
可能な範囲にとどめました。

ささら桁の横に取り付ける仕様です。
前回はメッキのコーチボルトで固定されていましたが、
錆びていたのでステンレスボルトに交換しています。

柱の根元はクリアランスをとっっています。
水や砂が少しでも溜まりにくいように。

古い階段のささら桁が貫通していた穴を狙って
あたらしい桁も通しました。
撮影し忘れましたが
この奥で独立して基礎に乗せています。
ズレ防止のためだけにデッキと固定していますが、
デッキ改修の際にはビスを数本抜くだけで縁が切れます。

埋めざるを得ない現場状況ですが
ウリンならそう簡単には腐らないのは実証済みです。
現場作業時は元請けさまが監督として立ち会っていただいたのですが、
大工師弟の仕事っぷりを最高に評価していただきました。
妥協なき高品質へのこだわりで
ウリンのようなハードウッドにノミを『立てて微調整する親方と、
親方の意向を察知しテキパキと動くひでくん。
中川木材産業が日本一品質の高いウッドデッキ業者であると
私が主張できる源です。
最後にバーチャルショールームです。
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