2010.05.31 (Mon)
雑誌掲載デッキのその後
先日、お得意先の造園業者さまより連絡がありました。
以前施工したウッドデッキがシロアリにやられているので
現場確認に行って欲しいとのこと。
そのウッドデッキは、
プロフィール画像に使用させていただいており、
以前「和洋折ちゃ~」の巻で施工例紹介している、
茨木市・T邸ウッドデッキでした。
雑誌で2度紹介された、自慢の施工例です。

上がDIY雑誌『ドゥーパ』、下がガーデニング雑誌『私の部屋ビズ』。
ドゥーパ』には4ページも紹介していただきました。
調べてみると、施工からちょうど10年経っています。
「和洋折ちゃ~」の巻のとおり、たいへん思い出深い現場でしたので、
後ろ向きな用件ではありますが、ワクワクしながらお伺いいたしました。

10年前はこんな感じでした。
そして10年ぶりのわが子との対面です。

写真では判断できないかもしれませんが、
10年経過している割には色もちゃんと残っており、
全体的には綺麗に保たれています。
完成時にはパインブラウンという、黄色がかった茶色で塗装していましたが、
メンテナンスではマホガニーという、赤みがかった茶色で塗装されています。
しかし・・・

デッキの上にはプランターや植木鉢がいっぱい。
もともと池や植木の存在と日当たりの悪さで条件の悪いところに、
さらに悪条件が重なってしまいました。
一見問題ないのですが、床板がフカフカしているところが一部あります。
Tさまも、「これがいけなかったなあ。」と悔やまれていました。
そして問題の場所。

床板が一枚、完全に抜けてしまっています。
ここにもプランターを置かれていたそうです。

板をめくるとシロアリが・・・。
構造の方が痛みが激しい状況です。
以前はまめに塗装していただいていたそうですが、
3年前に病気を患われてから、できなくなったとのこと。
正直、お庭の状況からすると、
かなり早期腐朽するのではないかと懸念していましたが、
10年経過してこれだけの被害でおさまっているのは優秀な方で、
やはり、こまめにお手入れをしていただいていたおかげでしょう。
しかし裏を返せば、
レッドシダーデッキとしての平均的な寿命にさしかかっているのですから、
今後一気に痛みが加速する可能性もあります。
危険度の低いところまで大掛かりに補修をすると、
もし1年後に補修では済まないような状況に陥ってしまった場合、
今回の補修が無駄になってしまうわけです。
全面撤去や全面改修するほどの現状でもないので、
最低限の補修にとどめ、今後も定期的に様子を見ていくというご提案をしました。
そしてデッキ全体の塗装も含めてご依頼いただきました。

床板をはがしてみると、予想以上にシロアリ被害が進んでおり、
数日前に建築業者さまがシロアリ駆除処理を済ませていたにもかかわらず、
中にはまだ生きているものも・・・。

これは束(柱)です。
束石の上に立てていたのですが、
枯葉や土で埋まってしまっていました。
予定より広範囲で改修することにしました。
ふたをあけてみないとわからないものですので、
予備材の段取りは必須です。

防腐注入処理された構造を新たに組み上げたところ。
切断面の防腐剤塗布も欠かしていません。
この作業は大工さんに任せ、私は塗装に。

塗装の最中はあまり実感がありませんでしたが、
離れて見比べると、しっかり色がのっています。

和室前は奥行きの短い縦貼りの濡縁風、
リビング前はななめや横張りという、
限られた条件ながらも、
私がこだわって造園業者さまのプランを変更させてもらった箇所です。

プロフィール画像の風景もこの通り。
年季は入っていますが、変わらずステキナお庭です。
帰り際、
「自慢のウッドデッキだったのに。怠けてこんなことになってしまった・・・。
これからは毎年連絡するので頼みます。」
と、Tさま。
「自慢のウッドデッキ」と言っていただけたことが誇りに感じ、
今後とも嫁に出したわが娘のように、
Tさまとともに大切にしていこうと思い、
また1年後にご連絡いただけるのが楽しみになりました。
ただ、
究極に道が狭い!
2tトラックで、ミラーをたたんでやっと通れる道幅。
しかも、曲がり角で何度切り返したことか!
途中で心が折れそうになりました。
来年はどうしよう・・・。
以前施工したウッドデッキがシロアリにやられているので
現場確認に行って欲しいとのこと。
そのウッドデッキは、
プロフィール画像に使用させていただいており、
以前「和洋折ちゃ~」の巻で施工例紹介している、
茨木市・T邸ウッドデッキでした。
雑誌で2度紹介された、自慢の施工例です。

上がDIY雑誌『ドゥーパ』、下がガーデニング雑誌『私の部屋ビズ』。
ドゥーパ』には4ページも紹介していただきました。
調べてみると、施工からちょうど10年経っています。
「和洋折ちゃ~」の巻のとおり、たいへん思い出深い現場でしたので、
後ろ向きな用件ではありますが、ワクワクしながらお伺いいたしました。
【More・・・】

10年前はこんな感じでした。
そして10年ぶりのわが子との対面です。

写真では判断できないかもしれませんが、
10年経過している割には色もちゃんと残っており、
全体的には綺麗に保たれています。
完成時にはパインブラウンという、黄色がかった茶色で塗装していましたが、
メンテナンスではマホガニーという、赤みがかった茶色で塗装されています。
しかし・・・

デッキの上にはプランターや植木鉢がいっぱい。
もともと池や植木の存在と日当たりの悪さで条件の悪いところに、
さらに悪条件が重なってしまいました。
一見問題ないのですが、床板がフカフカしているところが一部あります。
Tさまも、「これがいけなかったなあ。」と悔やまれていました。
そして問題の場所。

床板が一枚、完全に抜けてしまっています。
ここにもプランターを置かれていたそうです。

板をめくるとシロアリが・・・。
構造の方が痛みが激しい状況です。
以前はまめに塗装していただいていたそうですが、
3年前に病気を患われてから、できなくなったとのこと。
正直、お庭の状況からすると、
かなり早期腐朽するのではないかと懸念していましたが、
10年経過してこれだけの被害でおさまっているのは優秀な方で、
やはり、こまめにお手入れをしていただいていたおかげでしょう。
しかし裏を返せば、
レッドシダーデッキとしての平均的な寿命にさしかかっているのですから、
今後一気に痛みが加速する可能性もあります。
危険度の低いところまで大掛かりに補修をすると、
もし1年後に補修では済まないような状況に陥ってしまった場合、
今回の補修が無駄になってしまうわけです。
全面撤去や全面改修するほどの現状でもないので、
最低限の補修にとどめ、今後も定期的に様子を見ていくというご提案をしました。
そしてデッキ全体の塗装も含めてご依頼いただきました。

床板をはがしてみると、予想以上にシロアリ被害が進んでおり、
数日前に建築業者さまがシロアリ駆除処理を済ませていたにもかかわらず、
中にはまだ生きているものも・・・。

これは束(柱)です。
束石の上に立てていたのですが、
枯葉や土で埋まってしまっていました。
予定より広範囲で改修することにしました。
ふたをあけてみないとわからないものですので、
予備材の段取りは必須です。

防腐注入処理された構造を新たに組み上げたところ。
切断面の防腐剤塗布も欠かしていません。
この作業は大工さんに任せ、私は塗装に。

塗装の最中はあまり実感がありませんでしたが、
離れて見比べると、しっかり色がのっています。

和室前は奥行きの短い縦貼りの濡縁風、
リビング前はななめや横張りという、
限られた条件ながらも、
私がこだわって造園業者さまのプランを変更させてもらった箇所です。

プロフィール画像の風景もこの通り。
年季は入っていますが、変わらずステキナお庭です。
帰り際、
「自慢のウッドデッキだったのに。怠けてこんなことになってしまった・・・。
これからは毎年連絡するので頼みます。」
と、Tさま。
「自慢のウッドデッキ」と言っていただけたことが誇りに感じ、
今後とも嫁に出したわが娘のように、
Tさまとともに大切にしていこうと思い、
また1年後にご連絡いただけるのが楽しみになりました。
ただ、
究極に道が狭い!
2tトラックで、ミラーをたたんでやっと通れる道幅。
しかも、曲がり角で何度切り返したことか!
途中で心が折れそうになりました。
来年はどうしよう・・・。
ともぞう |
2010.06.02(水) 21:48 | URL |
【編集】
ともぞうさん
> きれいに使って頂いているのを感じると尚嬉しさも倍増ですね。>
ほんとそうです。逆に荒れ果てた姿と対面するとガッカリですね。
幸い、私が担当した物件では、それほどひどいものはまだありません。
> 構造材は防腐注入材の方がレッドシダーよりいいものなんですか?色付きの文字
一概には言いにくいですね。
補修材もアリにやられたのも、米栂の防腐注入処理材です。
今回は材種の差というよりも、部位の違いでしようね。
ビスや釘の穴から水が浸入し、床板から腐朽するという例が多いのですが、
今回は目地にたまった葉っぱや土、そして束にかぶった土が原因ですので、
床板より痛みやすい条件だったと言えると思っています。
> きれいに使って頂いているのを感じると尚嬉しさも倍増ですね。>
ほんとそうです。逆に荒れ果てた姿と対面するとガッカリですね。
幸い、私が担当した物件では、それほどひどいものはまだありません。
> 構造材は防腐注入材の方がレッドシダーよりいいものなんですか?色付きの文字
一概には言いにくいですね。
補修材もアリにやられたのも、米栂の防腐注入処理材です。
今回は材種の差というよりも、部位の違いでしようね。
ビスや釘の穴から水が浸入し、床板から腐朽するという例が多いのですが、
今回は目地にたまった葉っぱや土、そして束にかぶった土が原因ですので、
床板より痛みやすい条件だったと言えると思っています。
トヨキチ |
2010.06.02(水) 23:42 | URL |
【編集】
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きれいに使って頂いているのを感じると尚嬉しさも倍増ですね。
それにしても束のくり抜け具合は見事ですね・・。
構造材は防腐注入材の方がレッドシダーよりいいものなんですか?
最近古い記憶がどんどん消えていってしまっています。
次は防腐注入材を使われるようですが、これなら10年は大丈夫かな?