2012.03.19 (Mon)
川西市M邸ウリンデッキ
久々の施工例紹介です。
川西市M邸ウリンデッキ、
造園業者様の下請け施工です。

「この時期は公共工事の現場にかかりっきりなので避けてください。」
と事前にお願いし、その時は構わないとのお返事をもらっていたのですが、
いざとなると工期が決まっており、いつもの大工さんを段取りできず、
ほぼひとりで施工してしまいました。

コの字型に空いた建築の中庭にはめ込む形状です。
植栽を取り込む仕様です。

デッキのレベルをサッシの高さに合わせるようにとのご要望ですが、
ご覧のとおり、壁面からソッシがはいりこんだ特殊な形状です。
まあ、床板を伸ばして網戸が外せるだけのクリアランスを1センチでも見ておけば問題ないのですが、
そのクリアランスをとってはいけないとのこと。
クリアランスを5ミリとし、網戸を外せるように際の板は固定せずにとのことですが、
板が反れば網戸が開かなくなってしまいます。
何度も確認させていただきましたが、
「それでも」とのことなので、こちらでできる最大限の事はしておきました。
では、完成後です。

手前のアルミ支柱がじゃまですが、
外構屋さんがデッキが完成するまでフェンス施工を止めておいてくれました。
私が先に道具を貸してあげたのが功を奏したのかもしれません。
工期ギリギリの現場は誰もが自分の工程ばかり考えてごちゃごちゃになりがちなのですが、
こうしてコミュニケーションをとりあう事でスムーズに流れることが多いですね。

幅4m☓奥行き4.5m、室内のフローリングの板貼り方向にあわせて横貼りです。

厳密には幅が4mを少し超えており、床板は1枚ものでは足らず、継いでいます。
板を継ぐ場合、
材の長さ別に在庫期間が違うと、乾燥による板幅の痩せ度合いが違うことが多々あり、
継ぎ目で段差ができてしまいます。
いかに比較的幅の近い材どうしで並べることができるか、
また、板の芯から振り分けて幅の違いをうまく逃がしていくかが
継ぎ目のあるウッドデッキを綺麗に仕上げるコツとなります。
完成してしまうとあまり気にならないのかもしれませんが、
細かいところにもこだわっています。

植栽の開口部八角形に仕上げました。
正八角形にすると板の中途半端なところでの切欠きが出てるので、
植栽の中心と床板の中心が揃うように位置設定をして、
斜めの部分は床板1枚の範囲で45度にカットするようにしました。
このほうがシンプルでいいと思います。

ブロック際まで板を貼ろうとすると、どうしても半端な幅の板が必要になります。
物を落としにくいようにとなるべくブロックと隙間が開かないように寸法設定したのですが、
ブロックの化粧面が凹凸の大きいタイプでしたので、
寸法を計った以外のところで数箇所大きくブロックが出っ張っているところがあり、
その部分を叩いてなめらかにするのに結構手間がかかりました。

板張り版「ネコハイラーズ」です。
デッキの大枠ができた時点で実測し、工場で制作しました。

床下換気設備用の点検口です。

会所桝用など、ほとんど仕様しないであろう場合には、
蓋に組んだあとビスで蓋を固定し、板が沿ってもばたつかないようにしていますが、
今回は換気設備の作業も残っていたので、あえて固定しませんでした。

問題のサッシ際の部分です。
ウッドデッキ本体の床板は壁のラインで仕上げ、
サッシの凹んだ部分は、板の貼り方向にかかわらず1枚板をはめ込むような仕様になっております。
デッキ本体のむ床板の下に受け材を固定し、蓋用の板を乗せています。
なるべく反りが出にくいように、在庫期間が長く乾燥した材を使用し、
厚みを1mm削って網戸と干渉しにくくしています。

こちらは床板の貼り方向と同じです。
必要最低限の、網戸の幅+αの部分だけ取り外し可能とし、
あとは固定しています。

コーナー部分の一方はどちらもサッシとなっているため、
構造的強度、意匠性、使いやすさを兼ね備えるためには、
この仕上げ方がベストでした。
施工中の思いつきです。

植栽の際まで伸びる大きなオーニングが施工されています。
半屋内的な使い方でのプランだそうです。
平屋建てのぜいたくな造りでした。
新生活が楽しみになりますね。
川西市M邸ウリンデッキ、
造園業者様の下請け施工です。

【More・・・】
一か月前に完成したばかりです。「この時期は公共工事の現場にかかりっきりなので避けてください。」
と事前にお願いし、その時は構わないとのお返事をもらっていたのですが、
いざとなると工期が決まっており、いつもの大工さんを段取りできず、
ほぼひとりで施工してしまいました。

コの字型に空いた建築の中庭にはめ込む形状です。
植栽を取り込む仕様です。

デッキのレベルをサッシの高さに合わせるようにとのご要望ですが、
ご覧のとおり、壁面からソッシがはいりこんだ特殊な形状です。
まあ、床板を伸ばして網戸が外せるだけのクリアランスを1センチでも見ておけば問題ないのですが、
そのクリアランスをとってはいけないとのこと。
クリアランスを5ミリとし、網戸を外せるように際の板は固定せずにとのことですが、
板が反れば網戸が開かなくなってしまいます。
何度も確認させていただきましたが、
「それでも」とのことなので、こちらでできる最大限の事はしておきました。
では、完成後です。

手前のアルミ支柱がじゃまですが、
外構屋さんがデッキが完成するまでフェンス施工を止めておいてくれました。
私が先に道具を貸してあげたのが功を奏したのかもしれません。
工期ギリギリの現場は誰もが自分の工程ばかり考えてごちゃごちゃになりがちなのですが、
こうしてコミュニケーションをとりあう事でスムーズに流れることが多いですね。

幅4m☓奥行き4.5m、室内のフローリングの板貼り方向にあわせて横貼りです。

厳密には幅が4mを少し超えており、床板は1枚ものでは足らず、継いでいます。
板を継ぐ場合、
材の長さ別に在庫期間が違うと、乾燥による板幅の痩せ度合いが違うことが多々あり、
継ぎ目で段差ができてしまいます。
いかに比較的幅の近い材どうしで並べることができるか、
また、板の芯から振り分けて幅の違いをうまく逃がしていくかが
継ぎ目のあるウッドデッキを綺麗に仕上げるコツとなります。
完成してしまうとあまり気にならないのかもしれませんが、
細かいところにもこだわっています。

植栽の開口部八角形に仕上げました。
正八角形にすると板の中途半端なところでの切欠きが出てるので、
植栽の中心と床板の中心が揃うように位置設定をして、
斜めの部分は床板1枚の範囲で45度にカットするようにしました。
このほうがシンプルでいいと思います。

ブロック際まで板を貼ろうとすると、どうしても半端な幅の板が必要になります。
物を落としにくいようにとなるべくブロックと隙間が開かないように寸法設定したのですが、
ブロックの化粧面が凹凸の大きいタイプでしたので、
寸法を計った以外のところで数箇所大きくブロックが出っ張っているところがあり、
その部分を叩いてなめらかにするのに結構手間がかかりました。

板張り版「ネコハイラーズ」です。
デッキの大枠ができた時点で実測し、工場で制作しました。

床下換気設備用の点検口です。

会所桝用など、ほとんど仕様しないであろう場合には、
蓋に組んだあとビスで蓋を固定し、板が沿ってもばたつかないようにしていますが、
今回は換気設備の作業も残っていたので、あえて固定しませんでした。

問題のサッシ際の部分です。
ウッドデッキ本体の床板は壁のラインで仕上げ、
サッシの凹んだ部分は、板の貼り方向にかかわらず1枚板をはめ込むような仕様になっております。
デッキ本体のむ床板の下に受け材を固定し、蓋用の板を乗せています。
なるべく反りが出にくいように、在庫期間が長く乾燥した材を使用し、
厚みを1mm削って網戸と干渉しにくくしています。

こちらは床板の貼り方向と同じです。
必要最低限の、網戸の幅+αの部分だけ取り外し可能とし、
あとは固定しています。

コーナー部分の一方はどちらもサッシとなっているため、
構造的強度、意匠性、使いやすさを兼ね備えるためには、
この仕上げ方がベストでした。
施工中の思いつきです。

植栽の際まで伸びる大きなオーニングが施工されています。
半屋内的な使い方でのプランだそうです。
平屋建てのぜいたくな造りでした。
新生活が楽しみになりますね。
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